アウトドアスタイル ①(OUTDOORE STYLE) 

アメカジの中の1つのスタイル “アウトドアスタイル” 
今回はアウトドアスタイルに絞って掘り下げたいと思います。

アウトドアスタイルとは

名の通り、主に登山・キャンプまたハンティング・フィッシングなどアウトドアで
使用・着用されるアイテムを使ったスタイルの事を指し、
実際に過酷な環境で着用する事を前提に作られているアイテムが多く、
軽量・防水など機能的で快適なスタイルとなり、近年流行りのスタイルの1つです。

引用元 Pinterest

アウトドアスタイルの歴史

始まり

数多くのブランドを輩出しているアメリカ
その中でも一際歴史が古いブランドが ‘ LL Bean ‘ に ’ FILSON ‘ といったブランドです。

LL Bean は1912年にハンティング・シュー(ビーンブーツ)を発明した事から始まり



FILSON は1897年にゴールドラッシュへ向かうハンターに向けて、衣料品店を創業し
1912年にマッキーノクルーザーを発売。

これら2ブランドが発売したアイテムが、
今でも愛されるアウトドアファッションの元祖となっています。

1920年〜

この時代、まだ大量生産体制が確立されておらず、少量生産メインでの生産となり
決して安価なカテゴリーに入ることは無いものの、強い拘りと共にアイテムが作られ
現代にまで続くブランドが多数生まれる結果となったのです。

1920年に ‘エディー・バウアー’ 、1930年にはブーツで有名な ‘ダナー’なども
この時期に誕生したブランドとなります。

アメリカで初めて特許を取得したダウンジャケット 『スカイライナー』も
1936年にエディー・バウアーが開発

1944年 ブーツより始まったLL Bean からは、氷を運ぶ為のアイスバッグとして
ボート・アンド・トートも発表され、

これらだけを見ても、既にアウトドアスタイルのベースが出来上がっているのです。

1950年〜

戦後の高度経済成長の影響もあり、アウトドア・スポーツ等のアクティビティが、
一般的に浸透し始め、生産背景においても製造ラインのハイテク化大量生産体制
確立により急速に市民権を得る形となります。

この年代で登場する代表的なブランドが ’シエラデザイン’ に ’ザ・ノースフェイス’

1968年にシエラデザイン社が縦糸にナイロン糸を使用した生地 60/40 (ロクヨン)クロス を
開発し世界的なヒットとなります。

1970 年〜

1970年代には『Made in U.S.A Catalog』などの影響もあり、日本にも本格的に
アウトドア文化が上陸し、ファッションに敏感な若者がワークブーツ・ダウンジャケットなどを
求める事によりブームのきっかけとなりました。

この頃 1976年 今では至る所で目にする Gore-Tex(ゴアテックス)
アウトドア衣料に用いられ始めます。

また1976年にアウトドアスタイルのバイブル『ヘビーデューティーの本』が発行され
日本でバックパッキングブームが到来。

そこで生まれた誰もが知るブランドが
1977年にグレゴリー、1979年にパタゴニアが設立される年となります。

1980年〜

パタゴニアの誕生により、アウトドアウェアがサーフやレストウェアへ進出する事により
新たに、ライトユーザーへ向けた市場が拡大しサーファーキャンパー
更にはタウンユースへとみるみる普及していく時代となりました。

1985年にはパタゴニアが毛玉の出来ないシンチラ素材を開発し、
定番アイテム『スナップTネック』が発売されました。

また、アウトドアの軽量かつ機能的な素材はアメリカ軍でも注目され、
GORE-TEX社の防水素材・POLARTEC社のフリースなどが採用された
拡張式寒冷地被服システムECWCS(エクワックス)が発表されたのもこの年です。

日本では1989年にようやく、パタゴニアの日本直営店が東京・目白に1号店が誕生します。

1990年〜

アウトドアウェアが機能だけでなく、ファッションアイテムとして注目された90年代。
カラーリングに関しても単色ではなく、ツートーンが採用されているなど
デザイン性が高いアイテムも次々と発売された年代となり、30年経った現代でも
90年代のカラーが復刻されるほど、ファッションアイテムとして確立され始めました。

(ツートンにも理由があり、バックパックを背負った際に当たる肩•腰など耐久性が必要な部分に
 補強された生地を使用されていました。
 いわば機能面とデザイン面が両立した必然的なデザインだったのです)

そして90年代のお大きな動きとしてはスポーツブランドの新規参入が挙げられ
ナイキでは ACG (All Conditions Gear)レーベルの立ち上げ
アディダスからも EQT (エキップメントシリーズ)
FILA からは Magic Line
これらの参入がアウトドアスタイルの浸透に大きな影響に与えます。

また、90年代半ばにはヴィンテージ市場において旧タグのプレミア化が
既に進んでおり、当時のアウトドアスタイルの人気が伺えます。

2000年〜現在

市民権を得たアウトドアウェアは、各ブランドよりこれまでの視認性の確立上タブーだった
ブラックの商品をリリースする事により一気にデイリーユースに伯爵がかかります。

2003年には日常生活で着用出来るアウトドアウェアをモットーに
nanamica (ナナミカ)がスタート。

後にノースフェイスの良さをそのままに、時代性をミックスしたモノ作りが特徴なラインとして
THE NORTH FACE PURPLE LABEL を監修していく事になります。

他にもモンベルのインナーダウンの登場やスノーピークのアパレルブランドの立ち上げなど
国内でのアパレルにおけるアウトドアウェアの市場が拡まっていき
オン・オフ問わずに着用されるアイテムとして現在の地位を確立しています。

まとめ

今ではアウトドアウェアがアメカジだけに留まる事なく、’ストリートスタイル’にまで浸透し
全世界で着用されており、アウトドアスタイルの中でも色々なスタイルが確立されています。

また当たり前の様に何処でも売られており、特に気にする事なく着用している服も
実は長い歴史を経て今のスタイルがあると知るだけでも、
洋服を楽しむキッカケになるのではないでしょうか?

今回は単純な歴史の記事となったので、次回はブランドをまとめていきたいと思います。

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